Claude Codeで生成した「動く」OSSのフレームワークを公開せずに捨てた話
Date:Agentic coding全盛のいま、それを無視するにはいけないご時世ですが、僕はそれに関して作る人間として好きな部分と好きじゃない部分があり、モヤっとした感覚があります。
そういった感覚を示す一例をこれからお話します。
作ろうと思ったフレームワーク
GoにはBubble Teaという大変使いやすいTUIフレームワークがあるのですが、Rubyには僕が知る限りそれに相当するものがありません。作りたいRubyのTUIツールがあったのにさっと作れずにいました。
そこで、そもそもないなら作ればいいじゃない、そして、自分だけの力じゃ無理そうだけど、Claude Codeの力を借りればもしかしたら作れたりするんじゃないかと思いました。
プロジェクトの構成
そうして実際に作り始めました。
プロジェクトの構成はVS Codeでプロジェクトのルートに、bubbleteaのリポジトリをクローンしたものと、今回作るフレームワークのリポジトリをぶら下げるというものです。
この構成で、Claude Codeと僕にまずbubbleteaのソースを学ばせて作っていくことにしました。
ここでモヤっとポイントその1なのですが、Claude Codeはソースをさらっとだいたい分かった気になったようですが、僕は吐き出された解説を読んでも半分ぐらいの理解でした。まぁここで全ての詳細を理解してもしょうがないと進むことにしました。
作っていく
まずはプランモードでbubbleteaを真似してミニマムなものから徐々に重ねていくように作ってくれと伝えて計画してもらいます。
なかなか良さそうな計画ができたので進めていきます。
Claude Codeはテストプログラムやテストを書きながらガンガン機能を追加してくれます。たまに詰まりますが、お手本があると賢くなるという評判通り、「bubbleteaではどうなってるか参考にして」と言うと軌道修正できます。
そんなこんなで「動く」TUIフレームワークができあがってきたので、ターミナルのエキスパート、Rubyのエキスパートsubagentsにレビューしてもらいます。様々な問題が指摘され、本体の手を動かすくんによって修正されました。モヤッとポイントその2です: 完全に僕は蚊帳の外じゃん。
最終的には自分の作りたかったRuby TUIツールを実現できるまでになりました。自分では実現できなかったことが1〜2週間という短期間で実現できました。
めでたしめでたし…?
公開しないという選択
さて、どこまで作り込んでこのプロジェクトをOSSとして公開するかなぁと考えた時にふと立ち止まりました。
湧き上がるモヤり…。
…そして、いきなりですがプロジェクトを捨てることにしました。
オーナーシップの意識が欠けるという問題
何がこのプロジェクトを捨てる決定をさせたか。一番はオーナーシップの意識が欠けてしまうという問題です。
このプロジェクトをOSSとして公開する以上、何かしらのPRが飛んでくる可能性もあるわけです。しかし、Claude Codeに任せきりで作ったコードへの提案にオーナーであるはずの僕は答えることができません。そのレビューすらもClaudeに任せるのでしょうか?そんなのOSSと呼んでいいのか僕には判断がつきません。
では生成されたコードを1から10まで全部理解できてればいいじゃないかとも言えると思います。
しかし、自分で書いたコードなら当たり前のはずなのに、agent任せに生成されたコードは全て理解する気はなんとなく起きないのです。
また、うまく指示した結果として成果物が出来上がったのだからそれでいいじゃないかと言えるかもしれませんが、それもなんだかなぁという感覚です。
まとめ
以上、agentic codingをやっていてのモヤりを紹介しました。
特に今回は僕が明るくないターミナルという題材でagent任せな部分が大きかったというのはあると思います。
皆さんはこのようなモヤりに遭遇したことはあるでしょうか?
もし克服できているという人がいたらぜひ克服方法を教えてほしいです。

Takayuki Nagatomi (永冨 隆之)
1985年に生まれて以来ずっと福岡在住。高校を1年で中退後、引きこもって海外ゲームばかり遊んでいたら英語が得意になり、TOEICスコア960を獲得。
英語が得意なら言語を扱うプログラミングも向いているのではないかという恩師の勧めにより26歳の時に情報系の専門学校に入学。
30歳でソフトウェアエンジニアとしてのキャリアを開始したweird programmerです。
家族を何よりも大事にしたい、夫であり2児の父でもあります。
現職: 株式会社SmartHR